猛暑が個人消費に及ぼすポジティブな面としては、ミネラルウォーターを含むドリンク類、アイスクリーム、冷やし中華、エアコン、日焼け止め、制汗剤、熱中症対策商品などの売れ行き好調が報告された。だが、夏のレジャー関連では以下の報告もあった。

・「猛暑のため、好天にもかかわらず海水浴客が少ない。また、平成30年7月豪雨による自粛ムードがある」

・「本来であれば、夏は暑く、冬は寒い方が旅行の販売は伸びるが、余りの猛暑ぶりに客が外出を控える傾向がある。特に、熟年層が主流の販売店では、来店者数が落ち込み、受注が減少している」

 こうしたコメントを読んでいて心の中に浮かび上がってくるのは、日本の有名なことわざ「過ぎたるは及ばざるがごとし」。夏場の暑さと個人消費を中心とする経済活動の関係については、「普通に暑い夏」の範ちゅうに入るような適度な暑さがベストということだろう。

 もっとも、その「普通に暑い夏」が、地球温暖化と異常気象の頻発により、もはや過去のものになりつつあるように見えるわけだが・・・。

物販はおおむね好調

②7月の販売・外食関連の業界統計

 小売業界にはデパート、スーパーマーケット、コンビニエンスストアといった業態ごとに業界団体があり、たいていの場合、販売統計を月次で公表している。また、外食の業界団体にも月次の売り上げ統計がある。これらの統計の7月分の過半数は、客足が落ちても猛暑関連の売り上げ増があるなどして、前年同月比プラスを確保した。具体的には、以下の通りである。

◆8月20日に日本フランチャイズチェーン協会(JFA)が発表した7月のJFAコンビニエンスストア統計調査月報で、店舗売上高(既存店ベース、以下同じ)は前年同月比+0.1%になった(2カ月連続増)。ドラッグストアやスーパーマーケットとの激しい競争に、西日本豪雨の影響が加わって、来店客数は同▲1.8%(29カ月連続減)。だが、平均客単価は同+1.9%(40カ月連続増)で、売上高は微増を確保した。気温が高かったため、飲料、アイスクリーム、冷し麺など夏物商材の売れ行きが好調だった。

◆8月21日に日本チェーンストア協会が発表した7月のチェーンストア販売統計で、総販売額(店舗調整後、以下同じ)は前年同月比+1.5%になった(2カ月連続増)。部門別に見ると、食料品が同+2.5%。農産品の相場高が影響したほか、飲料、アイスクリーム、乾麺類など涼味関連商品、塩分系キャンディーなどが好調だった。なお、同日に日本スーパーマーケット協会が発表した7月の販売統計でも、傾向は同じである。