筆者が若かりし頃、記念に購入したモンテカルロのカジノの絵はがき

 カジノを中核とする統合型リゾート施設(IR)整備法、いわゆるカジノ法が、7月20日夜の参議院本会議で自民・公明両党と日本維新の会などの賛成多数で可決成立した。全国で3カ所を上限に、カジノや国際会議場、ホテルなどを一体化したIRの整備が認められる。カジノは日本人も利用でき、入場料は6000円となるが、入場する回数が制限される。

 これまで国内にはなかったカジノの設置を認めて外国人観光客をより多く誘致しようとするこの法律については、ギャンブル依存症対策が不十分だといった批判も出されており、世論は割れている。というより、マスコミ各社の世論調査結果を見ると、反対論がかなり優勢である。この法律については、日本経済新聞・テレビ東京の調査(6月22~24日実施)で、「賛成」33%・「反対」53%。NHKの調査(7月6~8日実施)で、「賛成」16%・「反対」34%・「どちらともいえない」40%。共同通信の調査(7月21~22日実施)で、「賛成」27.6%・「反対」64.8%、読売新聞の調査(同)で、「評価する」28%・「評価しない」67%。毎日新聞の調査(7月28~29日実施)で、「評価する」20%・「評価しない」65%となっている。

 賛成論の最大の足場になっているのは、経済効果への期待である。カジノを含む大規模なリゾート施設を整備することにより、来日する外国人観光客の数を一段と増やすことができれば、その施設がある地域の景気は刺激され、自治体の財政の面でも助かる。

 一方、反対論の大きな根拠になっているのは、ギャンブル依存症の日本人を増やしてしまう恐れがあることや、施設周辺地域の治安悪化への懸念である。競馬・競輪・競艇やパチンコなどがすでにあるのに、ギャンブルの選択肢をあえて増やすのはいかがなものかという意見や、カジノがなくても訪日外国人の数は当初目標を上回って推移しているのだから従来通り「クールジャパン」の魅力を愚直にアピールし続ければよいし、2020年には東京でオリンピック・パラリンピックというお祭りの開催も予定されているではないかという、筋の通った主張もある。

カジノのお客さん「外国人」の視点

 結局、経済効果をとるか、それ以外を重視するのかが賛否の分かれ目になるわけだが、その際に1つ見落とされているのが、主要な「お客さん」になることが想定されている外国人の視点・意見である。

 日本のマスコミ各社が実施している世論調査は、日本国内の有権者が対象である。外国人がこの問題をどうみているのか、日本にカジノは本当に必要か、カジノがあった方が日本を訪れる意欲が増すのか、といったさまざまな疑問点に関する調査が日本国外で大規模に行われた形跡はない。

 そこでやむなく、在日外国人に意見をきいたものがないか、インターネットで探してみたところ、サンプル数は20と少ないものの、マイナビニュースに「カジノを作ることに賛成?反対? 在日外国人の意見とは」という記事があった(17年12月18日掲載)。日本に住んでおり、日本人のことをある程度以上知っている人々の意見は、たとえ数は少ないにせよ、カジノの問題をじっくり考える上で参考になるだろう。