自民党の国会議員は現在、衆参両院合わせて400人を超えており、今回の提言に署名する議員の数はその1割に満たない見込みである。したがって、新たな財政健全化計画の策定を含む政府の財政運営に、すぐに影響が出てくる話ではないだろう。

 けれども、このニュースに接した筆者は、深い憂慮の念にとらわれた。

 日銀による大規模な長期国債買い入れなどにより、財政規律の緩みに対して「悪い金利上昇」をつきつけて警告を発する機能は、今の国内債券市場では消滅している。そうした中で実際に規律の弛緩がじわじわ進んでいることを示す新たなエビデンスだと受け止めたことが1つ。

見えてきた「これまでとは違う日本」

 それ以上に重いのは、この提言は当選回数が少ない若手の議員たちによるものだという点である。

 むろん、日本の政治の世界では40~50歳代でも「若手」であり(呼びかけ人代表の安藤議員は現在53歳)、20歳代以下を中心とする若者が従来の常識と異なる考え方を消費行動や政治意識などの面で抱いているという筆者の強い問題意識に直結するわけではない(この点については当コラム16年6月28日配信「『風呂に入らない若者』が増え、個人消費減少? 支出を絞り込む生活パターンが定着」、18年4月24日配信「若い世代中心に広がる『民主主義』不信 正しいのは中国なのか?」などをご覧いただきたい)。けれども、これら「若手」議員は日本最大の政党で将来、中核を形成していくのだろう。

 「これまでとは大きく違う日本」が、先の方に見えつつある。