設備投資比率がピークになると景気の山(景気後退局面入り直前の月)が近いという経験則がある。景気後退のシグナルである(写真:gearstd/123RF)

実質GDP、年率1.6%増へ上方修正

 3月8日に発表された昨年10-12月期のGDP2次速報で、実質GDPは前期比+0.4%・同年率+1.6%に上方修正された。プラス成長は8四半期連続で、約28年ぶり。内需の前期比寄与度は+0.4%ポイント。表面的には良好な数字である。

 だが、子細に見ると弱い部分も見受けられた。まず、景気の先行きを危ぶませる数字が1つ出てきた。それは、「設備投資比率」(民間企業設備がGDPに占める比率)が上昇を続けており、実質ベースの数字が16%台に乗せたことである。10-12月期の設備投資比率は、名目で15.9%、実質で16.1%になった<■図1>。

■図1:国内総生産(GDP)に占める民間企業設備の比率(名目・実質)
(出所)内閣府資料より筆者作成

 現行基準でデータを入手できる1994年以降で、実質設備投資比率が16%台に上昇した四半期は、わずか6つしかない。1997年10-12月期、2005年7-9月期、2006年7-9月期~2007年1-3月期、そして今回(2017年10-12月期)である。

設備投資比率がピークになると、景気の山は近い

 これらのうち2005年7-9月期以外の16%台と、景気の「山」(景気拡張局面の最終月)は、タイミングが近い。1997年5月の「山」には2四半期遅行し、2008年2月の「山」には4~6四半期先行した(なお、2000年11月の「山」に対応する実質設備投資比率ピークは2000年10-12月期の15.9%)。

 2008年2月のケースの先行ラグを今回にあてはめると、次の「山」は2018年10-12月期~2019年4-6月期だという話になり、筆者が掲げている「2019年景気後退説」とぴたり符合する。

 むろん、過剰な設備投資に起因する不均衡蓄積がない場合でも、景気は後退することがある(2012年3月の「山」に対応している実質設備投資比率のピークは見当たらない)。