1964年の東京五輪が開催される前までは、東京の各家の前にはこのような大型のごみ箱(コールタールを塗った木製やコンクリート製など)が設置されていた。五輪を機に美観を損ねるとして「ゴミ箱追放運動」が起こり、プラスチック製のフタ付きのバケツが普及していったという。(写真:PIXTA)

東京五輪の直前、2019年には景気が後退してしまうかも

 東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年夏まで、あと約1年半になった。カーリング女子の銅メダル獲得など平昌(ピョンチャン)冬季五輪での日本選手の活躍を見ていて、筆者のように「次は東京だ」と期待に胸を膨らませている人も多いだろう。

 その一方、経済の世界では、東京五輪に向けて期待と不安が交錯しているというのが実際のところではないか。現在の景気拡張局面は、2019年1月まで続けば戦後最長を更新する。だが、その2019年には景気が後退してしまう可能性が少なからずあると、筆者はみている。

 ①建設関連を中心とする五輪開催前のさまざまな投資が一巡すること、②米利上げ局面終了がその頃にはおそらくコンセンサスになる中で円高ドル安が100円割れ水準まで進行して景気・企業業績を圧迫するとみられること、③2019年10月に予定される10%への消費税率引き上げが家計を圧迫すること──以上3点がそう考える根拠である。また、東京を中心に不動産の価格が急落することへの警戒感も根強くある。

 ③は安倍首相の判断により延期される可能性があるほか、数年間にわたって大型の補正予算を編成して景気を下支えすることを首相は視野に入れていると報じられており、後退のタイミングは2019年や2020年より後ずれするかもしれない。だが、財政で景気を持ち上げても需要の先食いでしかないわけで、景気の循環を消し去ることはできない。