日本の自動車輸出について、不満をぶちまける

 米国のトランプ大統領は1月23日、企業経営者らをホワイトハウスに招いた朝食会で日米間の自動車貿易の状況に関し、「米国(の自動車メーカー)は日本国内で車を販売できないのに、日本は米国に何十万台の車を輸出している」「この問題について協議しなければならない」と発言。不満をあからさまに表明し、日本に「公正」な貿易を求める方針を示した。

 米国からの自動車輸入に対して日本の関税はゼロなのに対し、日本メーカーが米国に輸出する場合は2.5%の関税が課せられている。したがって、大統領の発言は環境規制や輸入時の認証手続きなど、いわゆる非関税障壁を問題視したものと受け止められている。

1月24日、トランプ米大統領は、ホワイトハウスでゼネラル・モーターズなど米自動車製造大手3社のトップと会談した。自動車製造大手のトップは、ドル高是正を政権に求めたとみられている。(写真:代表撮影/UPI/アフロ)

リーマン後、日本の黒字は拡大基調で推移

 日本の財務省が発表している貿易統計で日米間の「自動車」の輸出入差額を調べると、「リーマンショック」後に米国経済が緩やかな回復軌道を走る中、日本の黒字が拡大基調で推移してきたことがわかる。直近データである2016年12月分は+4705億円で、2007年12月以来の水準。ドル/円相場(東京市場17時時点・月中平均)で割ってドルベースで見ると2016年12月分は+39.6億ドル。その前の11月分が+41.0億ドルで、やはり2007年12月以来の大きさである<■図1>。

■図1:日本の貿易統計 対米国の「自動車」輸出入差額
(出所)財務省資料より筆者作成

 むろん、日本の自動車メーカーは海外現地生産に注力しており、設備投資や雇用で米国経済に多大な貢献をしてきているわけだが、こうした自動車貿易関連の直近の数字は日本側にとり「不都合な真実」ではある。