とりわけ日本では、勤勉でぜいたくをしないアリが美徳とされてきたが…。
(写真:eyeblink/123RF)

「普通の人々」は今、消費支出について何を考えているか?

 消費者庁が月次で結果を発表している「物価モニター調査」は、全国の物価モニターの見取調査による生活関連物資の価格動向把握(特売品等の廉売価格を含む)など、文字通り物価に関する調査結果が主となっている。だが、参考として公表されている今後3カ月の消費支出を前年同期と比べてどのようにするつもりかをたずねた設問への回答も、筆者は毎回、必ずチェックするようにしている。それは、「普通の人々」が消費支出について何を考えているかが、実によくわかるからである。

 昨年12月20日に発表された同月の物価モニター調査(速報)によると、今後3カ月の消費支出を前年の同期間と比べて増やすか減らすかをたずねた設問への回答分布は、「増やそうと思っている」(8.6%)、「特段増やそうとも減らそうとも思っていない」(40.2%)、「減らそうと思っている」(51.2%)になった<■図1>。多数派は「減らそうと思っている」であり、2015年4月の調査以降、一貫して5割を超えている。日本人の倹約志向の根強さが浮き彫りになっている。

■図1:「物価モニター調査」消費についての意識をたずねた設問:「あなたの世帯の消費への支出額を、今後3カ月の間について、去年の同期間と比べてどのようにしていこうと思っていますか。1つ選んでください」への回答分布
(出所)消費者庁

 国民一般の消費支出に対する姿勢の違いから、日本人を「アリ」、米国人を「キリギリス」に例えることが、昔からある。米国の個人の貯蓄率の推移を見ておきたい<■図2>。

■図2:米国の個人貯蓄率
(出所)米商務省