4月に開催された上海モーターショーに出展されたホンダのEVコミューターのコンセプトカー「Honda NeuV(ューヴィー)」(写真:ロイター/アフロ)

 4月13日に公開した「中国エコカー市場で窮地に立たされる韓国企業」は、読者から大きな関心が寄せられた。中国市場においてエコカーへの求心力は日々力強さを増している。その後もいろいろな動きがあり、前回の続編と言う位置付けで、筆者の予測も含めて記述してみたい。

 市場分析を行っている野村総合研究所によれば、2016年の民生用・車載用トータルのリチウムイオン電池(LIB)市場は約70GWhであったという。現在、自動車各社から発信されているエコカーの計画をベースに試算すると、17年以降は急速にLIB市場が拡大し、20年には約140GWh、そして25年には約480GWhまで伸びる可能性があるという。これは現在の7倍程度となることから、その計画通りに進めば電池供給不足、言い換えれば電池の争奪戦というシナリオにもなり得る。

環境規制対応に迫られるエコカー開発

 米国のゼロエミッション車(ZEV)規制は、1990年9月の発効から現在に至る27年間で長期的に展開されてきた。そして、2018年からはその規制が一段と厳しくなることは本コラムでも幾度か紹介した。

 一方、中国もZEV規制に習い、独自のNEV(New Energy Vehicle)規制を18年から導入する。これに伴い中国市場が、エコカー戦争とも呼ばれる戦場と化すことになる。この規制がどれだけの意味を持っているかは、中国ローカルメーカーはもとより、日米欧韓自動車各社のにわかな展開を見れば、その影響力の大きさが伺える。

 その一例として、4月20日付けの日本経済新聞「ホンダ、中国でEV 来年発売、現地専用モデル」という記事があげられる。これまで電気自動車(EV)に対してはほとんどアナウンスしてこなかったホンダが、18年に中国で専用モデルのEVを発売するという内容だ。この唐突な発信は、18年から発効するNEV規制に合わせるものであり、それだけにNEV規制の重みを伝えるものでもある。また、プラグインハイブリッド車(PHV)に関しては中国市場への投入を20年目標としていたが、これも18年へと2年前倒しを図るという。