話を戻します。そんな筋書きのない現実のドラマが今、目の前で起きている。

 必ずしも本意でない結果。複雑な人間関係。求められる役割。押し殺す気持ち。それでも守らねばならない大切なもの。

 見る人たちそれぞれに、そんな言葉には表れていない様々なドラマを感じさせ、語られないものの多さにスッキリしなかったのが、あの生謝罪です。

新たなSMAPショーの始まりではないか

 実は、上に挙げた反応は、盛り上がる「リアリティーショー」でよく見られるものです。

 リアリティーショーとは、台本のないガチバトル番組で、多くは特殊な環境条件の中、登場人物たちがぶつかり合う形態なのですが、視聴者の大きな反響を背に進行するのが特徴です。

 出演者同士が本気でケンカをしたり、本音を吐いて泣いたり笑ったりする。時間内で決まった結論へと収束する多くの「予定調和」番組と対極をなすため、リアルさがあればあるほど盛り上がります。

 ただ国内のものは、これまで番組の中だけで、しかも一般人が参加して行なわれるものが多く、演出がわざとらしくなってリアル感に疑いを持たれたり、思ったほど注目されずに密やかに消えていくことが少なくありませんでした。

 そうした中で、これは国民的スターによる新たなリアリティーショーではないかというのが私の見立てです。

 SMAPの解散や分裂が回避されたとして問題は収束した、という見方もありますが、世間の反響を見ると、盛り上がるリアリティーショーの条件が揃っている。しかも一般的な体裁通り、番組の中で生まれた。

 そう考えると、今まさに新たなリアリティーショーがマスコミ全体で進行し始めた印象があるのです。

 スターの注目度。複雑な人間模様。絶大な力を持つと言われ、謎に包まれた事務所の存在。大きく広がった権利やビジネス。さまざまな人物の思惑。

 そしてそれらに対する社会の大きな反応です。

 今回のような大きな反応は、必ず継続した報道を生みます。

 記者会見を開き、事実を認め、正直な言葉だと受け止められれば収束できたかもしれませんが、番組中の生謝罪によって大きな謎を残しました。

 これは従来の「1話完結」のスキャンダルや従来のゴシップでは終わらない可能性が高い。

 まさに「第一話」です。

 ここからSMAPのリアリティショー、つまりSMAPショーが始まる気がしてなりません。

 ネット動画はアイデアの宝庫。それでは、また金曜日にお会いしましょう。

 この「金曜動画ショー」が本になりました。過去のコラムで特に反響の大きかったものを中心に再構成し、効果的な伝え方についてまとめた本です。

 さまざまな事件や問題が、動画を組み合わせて振り返ることで、単なるニュースではなく、みんなの教訓にできるような流れでまとめられています。

 しかも本なのに、スマホやPCで動画がすぐに見られる工夫が!

 せっかくなので、この金曜動画ショーの読者に動画で紹介をお願いしました!