このように、トランプ氏が選挙戦で掲げた極端な政策を大統領就任後にそのまま実施する可能性は低く、米国及び世界の景気や株式市場は緩やかながらも、現在の右肩上がりを維持できると予想しています。これが、冒頭申し上げた通り、2017年は日本にとって「中吉」と考える理由です。

 3については、「景気や株価がしっかり」という点に違和感を覚える方もいると思います。例えばオバマ政権の後半4年間は、上下院とも共和党に抑えられて何もできませんでした。ですが、それでも景気は拡大を続け、株価は上昇しました。

 これは、政府に対して米国民や企業が抱く物理的、心理的な依存度が低いためと考えています。そのため、政府が間違ったことさえしなければ、何もしなくとも米国経済はソコソコ上手くいくというシナリオです。ここで言う「間違ったこと」には、先ほど取り上げた口先介入も含まれます。

 以上述べたように、2017年はトランプ氏が米国の大統領としてどのようにふるまうかを見極める年です。ここでは、単に政策だけでなく、政権運営の能力やその手法も含めて評価することが必要です。