日銀のETF購入
日銀のETF購入
出所:日本銀行より大和住銀投信投資顧問作成
買入れ(計画)は日銀が毎日等金額分ETFを購入すると仮定した場合の累計ETF購入額
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 いうまでもありませんが、日銀が買入れを停止したのは株価が急騰したためです。日経平均は今年に入って8月まで一進一退でしたが、9月に入って上昇に転じました。特に10月2日から24日にかけては、過去最高となる16日連続上昇を記録しています。

 日銀は通常、午前中に日経平均やTOPIXが下落した日にETFの買入れを実施します。しかし、今回は日本株があまりに強かったため、買うことができなかったということでしょう。

困難が予想される日銀のETF買入れ目標達成

 年内に未達分の1.2兆円のETFを購入することは容易ではないと思います。そう考える理由の1つは日銀自身の買いが株式市場に与える影響の大きさです。

 以前、外国人の買いとTOPIXの関係について分析したことがありますが、その時は1兆円の買いでTOPIXは5%上昇するとの結果が出ました。単純にこれを当てはめると、1.2兆円の買いは株式市場を6%押し上げることになります。

 「今まで日銀が買ってもそんなに株式市場が押し上げられた印象はない」という方もいると思います。確かに今まではそうでしたが、これは日銀が株価が上昇する日を避け、下落する日に、ETFを買い入れることにより、市場への影響を抑えていたことが理由です。しかし、これからはそうは行きません。年内残り2か月で1.2兆円のETFを購入するということになれば、株価が上昇していても買わざるを得ない局面が増えるでしょう。市場に与える影響は必然的に大きくなります。

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