
今回の衆院選は不思議な選挙です。つい先日まで支持率低下に悩まされていた政権が解散・総選挙を宣言。楽勝かと思ったら、逆に野党の再編を誘発し、行方は分からなくなっています。
国政選挙4連勝中の安倍晋三首相と、その安倍氏が率いる自民党を相手に地方選とはいえ、都知事選、都議選と目下2連勝中の小池百合子「希望の党」代表が相まみえる今回の衆院選は横綱対決といってよいでしょう。今回はこの衆院選について考えてみます。

今回の選挙について「当初は圧勝かと思われた」と述べましたが、実はそうでもなかったようです。
9月23日付日本経済新聞の記事は、安倍氏が衆院解散を決断する前に自民党が実施した情勢調査について触れていますが、結果は、「今解散すれば、最低でも与党で280議席以上は取れる」とのことだったそうです。過半数は上回りますが、280議席しか取れなければ、与党で最大約40議席を失う可能性があることになります。公明党は議席の振れが小さいので、失われる40議席のほとんどは自民党と考えてよいでしょう。
またこの調査は野党共闘を前提としていません。野党協力が実現すれば、一層の議席減が予想されることにも注意しなければならないものでした。
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