2008年は大幅ウォン安になりましたがEPSも大幅減、これはリーマン・ショックにより世界経済が悪化したためです。逆に2009年にウォンは急反発しましたが、EPSは増加しています。これは世界経済がリーマン・ショックから立ち直ったためです。

 日本の場合は、世界経済が悪化する際に円高が進むので、業績悪化が世界経済のせいなのか、円高のせいなのか区別がつきません。その結果、全部まとめて円高に責任を押し付けている気がします。

 しかし、韓国では通貨変動よりも世界経済の動向の影響の方が大きいことが見て取れること、また日本でもリーマン・ショック後の2009~10年には円高にもかかわらずEPSが増加している点から見て、業績への影響は通貨変動よりも世界経済の動向の方が大きいと考えています。

 以上、日本では円高が業績や株式市場にとっての大きなリスクと見られていますが、通貨変動と業績や株式の関係は誤って理解されており、円高の悪影響は誇張されていると考えています。

 この誤解はゆゆしき問題です。このために日本株は不当に低く評価されており、またこうした誤解にもとづく政策はかえって日本経済や金融市場に混乱を招いています。次回はそうした点についてお話しします。