消費増税は毅然として実行せよ

 足元の景気は弱いといっても危機というほどではなく、また急速に悪化しているわけでもありません。株価も下落しましたが、2012年から昨年まで4年連続上昇しており、ある程度の下落はやむを得ないともいえます。内閣支持率も40~50%で依然として高水準です。安倍政権は盤石であり、安倍首相があわてる必要はまったくありません。

 しかし、安倍首相は危機感に駆られて何かにつけて動こうとします。これがかえって国民や投資家の不安を募らせます。この意味では足元で生じている不透明感の理由の1つは安倍首相自身にあるといえます。

 安倍首相が毅然とした態度を取り、国民を安心させながら消費税率を引き上げるのであれば、大きな問題が生じることはないでしょう。しかし、首相自身が落ち着きを失っては、却って問題を大きくします。下手をすれば第1次安倍内閣の二の舞になりかねません。

 安倍首相としては長期政権を目指すうえでの1つの正念場を迎えたと思います。毅然としてこの局面を乗り切ってもらえるよう願っています。