
2016年11月5日(土)~6日(日)、富士河口湖町小立の「清水国明の森と湖の楽園」で「トレーラーハウス被災地活用シンポジウム2016」が開催された。実行委員長はタレントで河口湖自然楽校校長の清水国明氏。そして総合プロデューサーは“防災の鬼”渡辺実氏である。全国から80人余りが参加し、トレーラーハウスの被災地活用の現状と課題が話し合われた。
澄み渡る空に富士山の姿がくっきりと浮かび上がる11月5日、富士河口湖の「清水国明の森と湖の楽園」に全国から参加者が集った。
2回の震度7の揺れが熊本県益城町を襲ってから半年が過ぎ、被害が全国に与えた衝撃は薄れていきつつある。“防災の鬼”渡辺実氏は言う。
「日本人は、国民も行政も喉元過ぎれば熱さをすぐに忘れてしまう。1995年の阪神・淡路大震災から20年以上が経過したが、被災者へのケアには大きな進歩がない。特に避難所や仮設住宅の劣悪な環境たるや根本的に進歩していなと言っても過言ではない。トレーラーハウスの被災地活用については、国や自治体に対してこれまで何度も提案してきたのだけど、まるで進展がなかった。あきらめかけていた今年、やっと現実のムーブメントが起こり始めているのです」
熊本県益城町は、日本ではじめて国からの補助を受けトレーラーハウスを活用した「福祉避難所」を開設した。
「これは小さな一歩だけど、未来へ向けた大きな一歩でもある」
最近の渡辺氏の口癖だ。
この一歩を無駄にすることなく、二歩、三歩と確実に進めていくため、シンポジウムを開催し、積極的な議論の場を作っていこうと、前回の“ぶら防”の取材(「トレーラーハウスの被災地活用、熊本の次は?」参照)をきっかけに新たな奮闘が始まった。そして今回、「トレーラーハウス被災地活用シンポジウム2016」の開催が実現した。
パネリストは以下の通り。
- 丸山伸二氏(熊本県益城町 災害対策本部 避難所対策チーム)
- 原田英世氏(一般社団法人日本RV輸入協会会長)
- 小田貞利氏(山口県周防大島町 町議会議員)
- 清水国明氏(河口湖自然楽校校長)
- 渡辺実氏(コーディネーター/防災・危機管理ジャーナリスト)

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