家屋には被害がないのだが…

 夜ノ森駅から徒歩で遠藤宅へ向かった。地区内の送電は止められており、1カ所だけ信号が黄色点灯していた。夜になると真っ暗な“闇の街”になる。

6年間放置された帰還困難区域内の家屋
6年間放置された帰還困難区域内の家屋

「この家は2007年5月に新築しました。原発事故が起きてしまったので4年間しか住んでいないんです。1年後くらいに初めて地震後の自宅へ一時立入しましたが、家の中は地震の揺れでさんさんたる状況で唖然としました。でも家屋としては壁紙にヒビがあるだけで全く無被害。なぜ家族と一緒にこの家に戻れないのか、放射線に汚染されていることは理解していますが、納得はできていません。現実として受け止めているだけです。子供達は一度もこの家には戻ってきていません」(遠藤氏)

遠藤宅の外観
遠藤宅の外観

 渡辺氏が見ても、新耐震基準で建設された家屋自体には全く被害はない。

次ページ 6年経過しても先は見えていない