アフリカは日本にとってのフロンティア

 アフリカというのは日本にとってフロンティアだと思うんです。2000年に森総理がアフリカに行かれたとき、当時の外務省の榎中東アフリカ局長が、アフリカは日本外交のフロンティアであるというふうに言っていたのを覚えていますが、その意義はより深まっている。まずはフロンティアを開拓する意識というのを皆さんと共有できればいいなと。

國井:そうですね。大企業もそうですが、最近、アフリカでビジネスを始める若い人も増えているようですね。日本の若者が現場に行って、援助ではなくて、ウィン・ウィン関係のビジネスを展開する。私は大いに頑張って欲しいと思っていますし、政府としても支援してもらいたい。

 昔は暗黒大陸と言われていたアフリカが、いまや希望の大陸に移行している。天然資源も豊富だけれども、人的資源も豊富です。なんと言っても若い。アフリカの人口の平均年齢は今20歳くらいでしょ。2050年に人口が2倍の25億人になって、その6割が若年層。彼らの教育レベルや労働生産性も上がるだろうから、世界での位置づけも変わってくるでしょうね。

 世界経済フォーラムによる男女格差のランキングで日本は100位以下ですが、アフリカの十数カ国が100位以内に入っている。最近、世界的に活躍する人材が女性を含めてアフリカからたくさん出ています。私のオフィスでも、優秀なアフリカの若者がたくさん働いています。

 今後の国としてのポテンシャルは、我々の想像以上でしょうね。そう考えると、支援とか援助とか「助けてあげる」じゃなくて、一緒にお互いの発展のために何ができるか。アフリカにとっても日本にとっても、互いが成長し合える、豊かになれるものは、方法は何か。そんな視点を持つべき時期に来ていると思います。

紀谷:その意味で、国連が掲げる「SDGs(持続可能な開発目標)」は重要な役割を担うと思います。日本の離島とか、公害の問題とか男女の問題とか都市問題とか、そういう問題の解決というのを、途上国とノウハウを共有しながら自分たちも学んでいく。そうすると、援助というのが一方的に損する関係じゃなくて、同じ土俵で途上国も含めたほかの国から学び、自分を伸ばしていく、競争していく、協調していく。そういう途上国との親近感なり連結性を増すためのツールとしてSDGsを活用するのは、いい筋だと思っています。

國井:そうですね。TICADについては個人的なお願いがあるんです。

紀谷:何でしょう。

國井:TICADというと、国の元首とか大臣級とか、官が中心になって議論を進めていて、まだまだ市民社会や民間のところが弱いと思っています。アフリカと日本の市民社会や民間企業の交流や共同事業などの活性化につなげていただきたい。またもう1つは、エンタテインメントやアート関連です。日本とアフリカのエンターテイナーやアーティストの化学反応を見てみたいんです。世界を驚かすような輝きを放つかもしれない。未接触の部分が多い分、その可能性も大きいと思うんです。

紀谷:いろいろアイデアを聞かせてください。

國井:さすが聞き上手の紀谷さん(笑)。喜んで。