
毎年9月の第3、4週になるとマンハッタンのイーストサイドは物々しくなる。
世界193か国から大統領、首相、大臣が一堂に会する国連総会があるためである。
10年ほど前、私はニューヨーク国連本部の通り向かいのビルに毎日通っていたが、この時期になると、交通規制や検問所、さらに市民団体、人権組織の抗議デモなどで道路が塞がれ、オフィスに辿り着くのも難儀だった。
今年、久しぶりにこの騒々しい時期のニューヨークを訪れた。国連総会で結核ハイレベル会合、さらにそれに関連するサイドイベントが開かれたためである。
私が働くグローバルファンドはこのような国際会議に出席するだけでなく、他のパートナーと共に会議を成功させ、現場を変えるアクションにつなげなければならない。
「なぜ国連総会で結核?」と疑問に思う人もいるだろう。
国連総会では毎年、軍縮・安全保障、人権・人道、政治・経済など世界の様々な問題が話し合われるが、特にハイレベル会合では「旬」で「ホット」な話題、世界が力を入れて取り組まなければならない課題が選ばれる。その課題について国連加盟国やパートナーが「政治宣言」を作成し、合意し、各国首脳級がそれぞれの取り組みや努力について演説するのである。
そのハイレベル会合の議題に今年は「結核」が選ばれた。

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