架け橋になれる政治家を目指して

國井:バイオレンスというのは、残念ながら世界各地にあって、僕が支援のために訪れた国でも、子供の虐待、それには性の虐待もあるし、人身売買もある。そうしたバイオレンスは身体的にも心の中にも、消し難い傷を残すことになる。
 現状は、女性の問題、子どもの問題として、彼らを守るための対応策は考えられているけれど、そもそも問題の原因となった、加害者側の男性に対するアプローチが見えない。

今井:はい。

國井:被害者救済は大事ということは大前提として、さらに一歩踏み込んで、加害者男性に対して、どう行動を変えさせるのか、そのためのプログラムなどを整えて行かないと、結局、悲劇が繰り返されることになる。

今井:児童虐待で言うと、シングルマザーが加害者になるケースも少なくありません。内縁の夫との関係の中で、ふたりで子どもを虐待するというようなケースも。

國井:なるほど。子どもたちが早期に避難できる仕組みづくりなどは、政治的な取り組みが求められるところだね。

今井:法的には児童虐待防止法がありますが、対応、保護に重きが置かれ、防止策というのがあまりないんです。でも私たちがやらなきゃいけないのは、子どもを取り巻く大人たちが虐待をしてしまう前に防ぐこと。その仕組み作りこそが、本当の児童虐待防止につながるのではないかと思っています。

國井:ぜひ前に進めてください。

今井:はい。また暴力としての虐待ではなくても、シングルマザーも一人の女性ですから、恋に落ちて、相手の男性が、子供はいらないといった時にどうするか。母として生きるのか、女として生きるのか、葛藤の中で、男性に嫌われたくない、一緒にいたいとなれば、犠牲になるのはやっぱり子供になってしまう…。
 私もシングルマザーとして恋もしてきましたが、やっぱり根本には息子がいるんです。息子ありきで、この人は息子を大事にしてくれるか、一緒に遊んでくれるかということがまず大事で。
 これは政治としてというより、迷えるシングルマザーのサポートというかケアというか、そういうことも必要だなと思っています。

國井:今井さんだからできること、というのをよく考えていますね。しばらく会わないうちにすっかり議員さんらしくなって、頼もしい(笑)。なんかオーラを感じるね。

今井:ありがとうございます(笑)。

 障がいについても、シングルマザーについても、ともすれば「劣等感」みたいなものを抱え込んで、苦しんでいる人がいると思うんです。広く言えば、沖縄も、内地に対して、経済的な格差などから、そういう感情があるかもしれない。
 でも、それぞれ違いがあって当たり前。全く同じ人なんていないし、それぞれの違いを互いに認め合って、助け合って、良い面を引き出していけばいい。違いがあることをネガティブにとらえるのではなく、それぞれの個性としてポジティブにとらえていく。あきらめないでやってみる。そういうことが大事なんだと思います。
 例えば、安室奈美恵さん。

國井:沖縄が生んだ大スターだね。

今井:今でこそ、沖縄出身のアーティストがたくさん活躍していますが、安室さんがデビューする前は、沖縄から内地に出て行って、東京で成功するなんてとても無理、と言われていたんですよ。

國井:そうなんだ。

今井:それを安室さんが変えたんです。意味のない劣等感なんて吹き飛ばして、自分の可能性を信じて、架け橋になる人が出てきて、私たちも含め、それに続く人たちに道ができて。
 私も政治家として、架け橋になりたいと思っています。
 働くお母さんと政治の、沖縄と本土の、あるいは私の歌を聞いてファンでいてくれる若い人たちが政治に関心をもってくれるきっかけとしての架け橋にもなれたらうれしいです。

國井:絵理子ちゃんならできる。人の痛みや辛さを自分やわが子の痛みとして感じながら、誰一人として置き去りにしないような世の中を作っていくために頑張ってくださいね。それこそ、本当の「議員のあるべき姿」だと思います。頑張ってね。

今井:頑張ります。