「選挙特番は報道局にとってゴールデンタイムに放送枠を持てる数少ない番組。そこでの優劣は決して放送局の規模、開票速報のスピードだけで決まるものではないという想いがあった。政治の面白さを伝えるような家族で楽しめる新しい選挙特番を作れば、視聴者に受け入れられるのではないか。そのためにはどうしても池上さんの力が必要でした」

「中学生との野球で6失点」…誰の略歴?

 「池上さんはよくテレビで『それはいい質問ですね』と言います。選挙特番では池上さん自身が視聴者からそう言われるようにしようと。政治家にとっては時にきつい質問をぶつければ、インタビューから逃げる人、しどろもどろになる人もいる。そこに彼らの本性や本音が表れるのです」

 政治の面白さを伝えるため、テレ東の選挙特番には、さまざまな仕掛けが組み込まれている。例えば、当選確実と同時にテロップで流れる候補者のプロフィール。

テレ東の選挙特番では様々な仕掛けが用意される。権力トップに上り詰めるまでのステップを分かりやすく示した模型(写真上)と、政治家の票田を解説した模型(写真下)

 麻生太郎副総理は「総理が恐れる“失言癖” 洗礼名フランシスコ」。民主党の前原誠司元外務相だったら「今年、中学生と野球で対決 先発で1回6失点降板」など、政治活動とは直接関係のないユニークな内容が並ぶ。

 中には、「高校時代は『生物部』 水と間違えエーテルを飲む」「2年間“住所不定無職” 友人宅を転々」「中国旅行でバス転落事故」といったきわどいものから、果ては「最近身長が1センチ伸びた」「ヨネスケに“晩御飯”でタイカレーを振るまった」という、どうでもいい内容のものまで幅広い。