「この自動運転のレベル3っていうのはどの段階を指しているの?」「そもそもレベル3って何だよ」「ここでいう自動運転と自律走行の違いは?」

 日経ビジネス9月5日号の特集「ここまで来た自動運転」を議論している際に編集部で飛び交った言葉だ。自動運転と言ってもレベルは様々だが、各レベルを適切に分かりやすく表す言葉はない。「レベル1」「レベル2」と言われても、消費者には「???」である。

メルセデス・ベンツの新型「Eクラス」はレベル2の機能を搭載しているが、「自動運転システム」ではなく「安全運転支援システム」を搭載とうたっている

 先行して実用化が進んでいる自動ブレーキでは、各メーカーがそれぞれ個別の名前を付け、それが消費者の誤解を生みかねない状況であることは、以前、藤村広平記者が「記者の眼」で指摘した通りだ(カタカナだらけ、機能もまちまちの自動ブレーキ)。

 同じことは、自動運転でも起きかねない。

 だからこそ、分かりやすい言葉が必要ではないか。レベル1、レベル2…と言わずに、それぞれの機能を直感的に表す言葉を考えてみたい。

 まず、レベル分けの定義を振り返ろう。NHTSA(米運輸省高速道路交通安全局)は、自動運転を下の表のように4つのレベルに区分けしている。内閣府もこのレベル分けに従っていることから、日本でもレベル4までの呼称が一般的になっている。

 この定義だけ見ても、実際にどんな機能を指すのか想像しづらいのは確かだ。例えばレベル1の機能は、アクセル・ブレーキ・ハンドルのうち1つだけの機能をクルマが担ってくれるものを差し、自動ブレーキだけを搭載したクルマなどはレベル1に含まれる。レベル2はこのうち2つ以上をクルマが担うもので、自動ブレーキと車線維持機能を両方搭載しているクルマはレベル2に当てはまる。