「4月からアフリカでスマホの販売を始めました」。こう話すのはパナソニックインドでモバイル事業などを手掛ける砂長谷卓也氏。このほど、南アフリカとエジプトでパナソニックブランドのスマホの販売を始めた。

 2013年に市場環境の悪化や利益率の低さなどを理由にスマホ事業から撤退したはずの同社。「先進国を中心にグローバルのスマホ市場からは撤退しましたが、インドを特区的な位置づけとして、2013年にインドでスマホ事業を立ち上げました。一定の成果が出てきたので、アフリカへの進出も決めました」(砂長谷氏)

パナソニックは4月から南アフリカで、7月からエジプトでスマホの販売を始めた。

スマホを入口に知名度向上狙う

 インドやアフリカなどはまだスマホの普及率が低く、今後大きな成長が期待されている。砂長谷氏は「スマホは若年層への訴求力がとにかく高い。この層は今後家電の主たる購買層になっていく。『パナソニック』ブランドを浸透させるために、スマホは欠かせない商品だと考えた」と参入の背景を語る。

 一度撤退した過去の教訓から学び、生産は自前ではなく提携する中国メーカーへの生産委託に切り替えた。「現地ニーズに合った製品を安価な値段でいち早く市場に出すことができる。自前ではできなかったスピードの速さだ」(同)。

 インドでは現在、「Tシリーズ」(60~100ドル)、「Pシリーズ」(100~150ドル)、「ELUGAシリーズ」(150~230ドル)の3シリーズをラインナップとしてそろえている。アフリカではTシリーズ、ELUGAシリーズを販売しており、ともに幅広い層からの需要を見込む。