8月中旬、岩手県盛岡市に帰省した。盆と正月は必ず地元に戻っているのだが、今年はひとつ、驚いたことがあった。
それは実家の近所にある公園だ。子どものころ毎日のように野球やサッカーを楽しんだ、日本の住宅地ならどこにでもありそうな平凡な児童公園なのだが、久しぶりに訪れたその公園が、あまりに荒れ果てた姿をみせていたのだ。
雑草は生え放題。遊具は錆びつき、電灯もカバーが欠けたまま。朝から夕方まで子どもたちが声を張り上げて遊んでいた、そんな、かつての光景は見る影もない。

荒れ果てた思い出の公園
記者の実家は、1980年代半ばに分譲の始まった、かつての「新興住宅地」にある。盛岡市の中心部から7~8km。自家用車があれば市街地にも無理なく通勤できる距離ながら、土地は比較的安い。昭和63年生まれの私は2歳のころ、両親がマイホームを新築したのにあわせ、この住宅地で暮らし始めた。
当時はとにかく子どもであふれていた。小中学校ともに学年は40人学級が5つあり、放課後は公園に行けば必ず誰か知り合いが遊んでいた。山を切り拓いた土地のため自然も身近。子ども時代を過ごすには申し分のない環境だった。
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