キノコと言ってもベッコウダケが付着していると簡単には除去できないし、除去しても既に幹の内部は腐食していることが多いと言う。そのため、横浜市でもベッコウダケが付着しやすい、ユリノキ、サクラ、ケヤキ、ポプラなど8種類の樹木を調査の対象にしている。

 横浜市道路局の樹岡龍太郎・道路部施設課長は「危険と判断した街路樹の伐採を進め、2013年には市内で35件あった倒木件数は2015年には8件に減少している」と点検、伐採の効果について話す。

 街路樹によっては大きくなり、葉が生い茂りすぎて、逆に街の美観を損ねていたり、歩道の地下に根を張り出するなど通行の邪魔になったりする事態も起きている。そのため、多くの自治体で違う樹木に植えかえたり、街路樹自体を除去する動きも出てきた。虫やキノコが付きづらく、メンテナンスが容易な樹木に変えれば維持管理費用を抑えられるし、除去してしまえばそもそも管理が必要なくなる。

 台風シーズンが始まり、強風による街路樹の倒壊の危険も高まる。ニッポンのインフラ劣化は、私たちの身の回りの意外な場所にも潜む。

 だが、逆に考えればインフラを再構築するチャンスが、意外なところにあるとも言える。高度成長期の遺産の老朽化問題が一斉に表面化してきた今、将来を見据えたインフラ整備において、新たなビジネスが生まれるだろう。さらに、環境への配慮やコスト削減など、新たな課題をクリアするイノベーションを起こすチャンスでもある。

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