そこでデュアロの場合、人間との共同作業をしやすいよう、実際の作業域以外では減速するようにし、仮に人に触れたとしてもすぐ停止するなどの措置を徹底したという。結果として安全柵は不要になり、弁当の製造ラインなど、より様々な現場で活用できるようにしたとしている。

 ロボステージにはデュアロが来場者の似顔絵を描くコーナーもある。希望者はカメラで顔写真を撮影、するとその画像をもとにデュアロが両手に持ったペンで色紙に器用に描いてくれる。この間3分ほど。単に画像をそのままコピーのように描くのかと思ったが、予想に反してタッチに抑揚を利かせ、省くべきところは省き、その人の雰囲気をうまく醸し出すような似顔絵として仕上げていた。

 広さは約130平方メートルということもあり、おおむね以上のような内容だ。営業時間は9月末までは毎日10時から18時まで。1日あたり100人程度の来場者が訪れているといい、10月以降の営業時間は来場者数などを見極めたうえで検討する。

BtoBでも一般消費者にもっと向き合え

 大型バイクを除き、産業機器や鉄道車両など企業向けビジネスの多い川重。ロボについては1969年に国産初の産業用ロボを生産したメーカーでありながら、ショールームは工場内に設けた顧客企業向けにとどまり、一般向けへの情報発信は皆無に等しい状況だった。

 しかし、人口減少時代にロボ技術を軽作業など社会の幅広い場面へ本格的に普及させるには、従来ロボと接点のなかった一般の人の理解促進が欠かせない。それが国内外からの集客が見込めるお台場にロボステージを開いた狙いだ。湾岸地区を主な舞台に、2020年に控える東京オリンピックの開催も追い風になる。

 総合重工や機械メーカーでは優れた技術や製品があっても、「企業向けビジネスが中心だから」といった自己規定に縛られて一般社会へのアピールが得手とはいえず、損をしている印象が少なくない。ロボステージのような積極的な取り組みが増えることを期待したい。