食品のEC化率はやはり圧倒的に低い

 クラシルでは食材や料理方法を示す一方で、食材はユーザーが自ら用意する必要がある。堀江社長は「食材を売ることは必要だと思っている。日本のEC化率が上がっているにもかかわらず食材は実店舗に通う人が多い。これは明らかに不便で、解消に向けて動きたい」と話す。

 経産省の推計によると、EC化率は「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」が30.18%、「事務用品、文房具」が37.38%。これと比べると食品のEC化率はやはり圧倒的に低い。大手スーパーのほか、アマゾンや楽天、ヤフー傘下のアスクルといったEC事業者もこの領域を手掛けてはいるが、開拓の余地はありそうだ。

 経産省は「電子商取引に関する市場調査」で、今後の競争の激化やEC取引の拡大を予測する。ヤフー・デリー連合はどう仕掛けていくか。堀江社長は「意思決定が速く、モノを売る知識に長けたヤフーの力と、食領域で実績のある我々が組めば展望は広がる」と意気込みを語る。小澤常務執行役員は「これからお互いしっかり頑張っていきましょうとなった段階。どういった会社に売り主になってもらうかも含めて検討をしていく」と具体策は明かさなかったが、実現に向けて前を向く。

 両社の思いがどう実を結び、市場に変革をもたらすか、次の一手が待たれる。