避難の難しさ、浸水、有毒ガス…地下街のリスクは少なくない(写真はイメージ)

 大阪府で最大震度6弱を記録した6月18日朝の地震。小学生を含む5人が死亡したほか、けが人や家屋の倒壊など大きな被害をもたらしている。今後、発生する可能性が指摘されている首都直下地震や南海トラフ巨大地震の不安を感じた読者も少なくないだろう。地震に関連して懸念されている課題の一つに、全国に多くある地下街の安全確保がある。

 梅田や難波などの大型駅周辺に大規模な地下街を抱える大阪市。地震発生時は通勤通学する駅利用者が多く行き来する時間帯だったが「今回の地震で地下街でのけが人や施設の損傷などの報告はない」(市危機管理室)。ホワイティうめだ(北区)やなんばウォーク(中央区)などを管理・運営する「大阪地下街」によると、電車の運転見合わせなどで従業員が来られず休業した店舗は多かったものの、大きな混乱はなかったという。

地下街特有のリスクと老朽化

 大阪市と同様に地下街がある都市では、直下型地震や南海トラフ巨大地震で今回の地震以上の揺れが想定されている地域も少なくない。一般的に地下の構造物は地盤の揺れと同じ揺れをするため、地上の建物のように振動が増幅されず安全と考えられている。ただ、「地下街特有のリスクがある」と東京大学大学院の広井悠准教授(都市防災)は指摘する。