24時間・365日の監視体制

 登録してからは写真やプロフィール内容から、気になる相手を探してアプローチするというのは基本的に各社とも同じ。サービスによって細かな違いはあるが、ここでは割愛する。

 ペアーズ、タップル誕生とも強調するのが男女間の仲を取り持つ「マッチング」の数と安全性だ。

 顔写真や居住地だけでなく、共通の趣味などを参考にして気になる相手を選ぶことができ、従来の結婚相談所や「お見合いサイト」よりも気軽にアプローチできるのがこれらのサービスの特徴。男性の場合はそれなりの出費は伴うものの、悩みに悩んで相手を絞り込むというよりは、フェイスブックの「いいね!」を押す感覚に近い。実際、累計のマッチング数はペアーズが4000万組、タップル誕生は4780万組に上る。

 政府統計によると、SNSを通じた18未満の子供の性犯罪などの被害は2016年に1736人で過去最多となった。利用者が成人であっても、出会い系サイトでは古くからいわゆる「サクラ」の存在も知られ、業者が絡んだトラブルは今もって後を絶たない。問題のあるサービスやアプリは毎年数多く報告されており、企業側にとって、こうした悪質業者とは一線を画して、「ユーザーから信頼して使ってもらえることがサービスの生命線」(エウレカ広報)との意識は強い。

国内オンライン恋活・婚活マッチングサービス市場規模予測(2015-2022年)
市場規模推移(マッチングエージェント/デジタルインファクト調べ、サイバーエージェント提供)

 タップル誕生ではサイバーエージェントが独自開発したシステムを使って24時間・365日不適切な画像やメッセージを監視し、ユーザーから違反などに関する通報があった場合は担当者が全件目視でチェックする。ペアーズでもフェイスブックのアカウントをベースにした本人確認に加え、24時間・365日の監視体制をウリにする。

 こうした監視体制に加えて、上記のようにユーザーの認証やアカウント開設にフェイスブックなどのSNSのアカウントを登録させることで、ソーシャルの力で実在の人物であることを担保しているのも近年のサービスの特長だ。企業は、一定以上の期間使われて、実在するらしい多くの友人と交流しているSNSアカウントであれば、その登録情報は確からしいと判断できる。ユーザーは、SNSアカウントを運営会社に把握されているから、他人の写真や架空のプロフィールを登録することができにくくなる。

 サイバーエージェントによると、ネットを活用した恋愛・婚活サービスの市場は2017年に208億円で、2022年には577億円に拡大すると予測。5月にはサービスを提供する複数の企業が業界健全化のための勉強会を立ち上げ、今後はガイドラインの整備などに乗り出すという。