シャープがロボット型携帯電話「ロボホン」を5月26日に発売する。激動だったこの1年、シャープ経営陣はロボホンを含め新規事業の「芽」を守り続けた。苦しい中で育まれた多くの芽が、今後鴻海傘下で花を咲かせそうだ。

 「やっとしゃべれるようになった~!」

シャープが発売するロボット型の携帯電話「RoBoHoN(ロボホン)」。本体価格は、ソフトバンクの人型ロボット「ペッパー」と同じ19万8000円。あと10万円安ければ…。

 担当者が「マナーモード」を解除すると、小さなロボットは可愛らしい声でしゃべり始めた。ゆっくりと起き上がる動作はスムーズではないが、それが逆に一生懸命さを感じて、目が離せなくなる。商品のキャッチフレーズは「ココロ、動く電話」。まさに、狙った通りかもしれない。

 シャープは4月14日、ロボット型の携帯電話「RoBoHoN(ロボホン)」を5月26日から発売すると発表した。「スマホに便利さと愛着を付加しました」。シャープの代表取締役兼専務執行役員でコンシューマーエレクトロニクスカンパニーの長谷川祥典社長はこう話す。

 体長約19.5cmの小型ロボットの背面に約2インチのディスプレーが搭載されており、スマートフォン(スマホ)のように操作できる。約800万画素のカメラのほか小型のプロジェクターも搭載。撮影した写真などを壁面に映して見ることも可能だ。専用のアプリケーションをダウンロードすれば、タクシーの配車やレストランの検索などにも利用できる。

 注目の価格は、本体価格が19万8000円で月980円の「ココロプラン」への加入が必要。外出先でロボホンを使用する際に便利なモバイル通信サービスは任意の加入で月額650円から。故障した際に修理料金を割引く保証サービスは月990円から。つまり、全てに加入した場合、本体価格の19万8000円に加えて、月額2620円も払う必要がある。

 愛くるしい動きと話し方に完全に心を掴まれた記者だが、20万円近い出費となれば、軽い気持ちで買うわけにはいかない。それでも、目標は「月産5000台で今年中に10万台を超えたい」と長谷川社長は語った。ロボホンにかける、シャープの並々ならぬ意気込みを感じる。