移動車内で質問の「1000本ノック」

自らマイクロバスを運転する星﨑氏

 「○〇店、この前移転したでしょ。フォローの電話した?」

 出発して早々、運転席の星﨑氏の問いかけが、スピーカーを通して車内に響き渡る。

 ここでいうフォローの電話とは、「店舗が移転したことを近隣の住民が知っているかどうか」を確認する電話のこと。

 「しました」と担当の社員が答えると、星﨑氏は「何件したの?」とさらに問う。

 「1時間で28件電話して、14件につながりました。そのうち3件が移転を知っていました」と答え、星﨑氏はひとまず納得した模様。

 星﨑氏の問いかけはさらに続く。

 「そういえばなぜ後続車は遅れたの?」(星﨑氏)

 「私たちがこちらの車にいて、慣れている人間がいなかったので、準備に時間がかかりました」(担当社員)

 「特に何に手こずるの?」(星﨑氏)

 「荷物の積み方です」(担当社員)

 「それじゃあこれからは、君たちが荷物を見届けてからこっちの車に乗って。遅れそうだったら連絡してくれれば待つから。はい、これで決定。向こうの車にも(無線で)伝えてあげて」(星﨑氏)

 記者は、「1台の車が数分遅れた原因をここまで追及するのか」とすっかり面食らってしまった。

 その後も、「さっきお客の流れ見ていたら、みんな駅で降りてから店舗とは反対側に行っているよね。ドットマップでお客の流れを確認できる?」といった具合に星﨑氏の問いかけは続いた。結局1時間の移動の中で問いかけは10回近くに及んだ。

星﨑氏が運転する「1号車」のメンバー。本社の各部門の責任者などが揃う