アクティブリンクが開発中の建設現場用の荷物運搬用ロボット

 「アクティブリンクは自律稼働型のロボットではなく、装着型のロボットを主に開発している。人間が片手で50~70キログラムのモノを軽々と動かせるようになれば、作業効率が2~3倍になる業務はたくさんあるはず。最小限の人数でこなせる作業工程が増えれば、大きな生産性向上につながる」。パワーローダーの開発を始めた経緯を、藤本社長はこう説明してくれた。

 民生用の用途では、工場や物流、建設、土木など、重いものを運ぶ作業がある場所での利用を想定。それ以外にも、災害救助用など公共性の高い用途も見込めると考えているという。

 このロボットを身に着ければ、非力な高齢者や女性でも、若い男性と同等どころか、人間の筋力の限界を超えたパワーを得て重い荷物を動かせるようになる。人口が減り、生産年齢人口も減る一方の日本で労働力を補うため、需要が高まりそうだ。

2020年代前半、いよいよパワーローダーが商用化

 パワーアシストスーツやパワードスーツなど装着型ロボットの国内市場は、2024年には約1030億円へ広がる見込み(シード・プランニング調べ)。国内勢ではアクティブリンクのほか、サイバーダインやイノフィスなどのベンチャー企業が同市場に参入している。

 藤本社長は、2020~2030年がパワーローダーなどパワードスーツと呼ばれる製品の普及期になると予想している。実際、アクティブリンクが開発中のパワーローダーは、2020年代の前半に商用化する計画だという。

アクティブリンクが開発中の歩行アシストロボット

 今後、新素材を随時適用していくなどで、「パワーローダーの小型化と軽量化を進めていくことが課題」(藤本社長)だ。パワーローダーという名称は、アクティブリンクが日本で商標登録済みだが、「海外展開の可能性が見えてくれば、他の国でも商標登録したい」と藤本社長は意気込む。

 アクティブリンクが開発を進めているのは、パワーローダーだけではない。建設現場で重たい荷物を運ぶために人間が操作する腕型ロボット、人間の歩行を楽にする装着型ロボットも目下、開発中だ。

 歩行をアシストする装着型ロボットは、林業の従事者など、チェーンソーなど重い荷物を持ったまま長時間、傾斜地のような過酷な環境を歩く必要がある人向けに売り込む予定だ。長い時間、劣悪な道を歩き続けても疲れにくくなる効果がある。