現在は飲食店経営の鯖や(大阪府)と契約し、鯖やのサバ料理専門店「SABAR(サバー)」の関東、関西の店舗で、期間限定でお嬢サバを提供する。3月8日からはJR西日本グループのホテルグランヴィア京都など、SABAR以外の店舗、施設でも期間限定で販売する。海外ではSABARのシンガポールの店舗で販売実績があり、同時期に4回目の販売を予定している。

 需要の拡大を受けて、JR西日本と鳥取県は同県岩美町に新たな養殖設備を造り、6月にお嬢サバの養殖を開始。2018年春の出荷を目指す。

 オイスターぼんぼんに、お嬢サバ。ダジャレが利いたユニークな名前は、記者以外の方でも1度聞いたら忘れられないだろう。食材としての魅力もさることながら、ネーミングを含むその個性が、販促活動や、飲食店でメニューを紹介する際にとても有利に働くと感じた。

近畿大学は富山県入善町、地元漁協とサクラマスを養殖する(写真は稚魚)

 豊富な水資源を生かし、水産物を陸上で養殖する動きは他でも進む。近畿大学は富山県入善町、地元漁協と組み、サクラマスを養殖。順調に育っており、4月中旬にも出荷する見通しだ。まずは地元の飲食店向けが中心だ。

 養殖に使うのは海洋深層水。約380mの深さから汲み上げ、水質が良くミネラルなどの栄養分に富む。サクラマスは現在多くを輸入に頼っている。事業が広がれば、地元産サクラマスを使った富山の名物料理を口にできる機会が増えそうだ。近大、入善町などは県外の販路拡大も計画している。

 各地の豊かな水資源を生かした取り組みは、日本の水産業や地域経済の活性化に大きく貢献すると感じた。水資源を売りする地域は他にも多い。JR西日本や近大以外の事業主体も次々と陸地での養殖に参画し、同様の動きが各地で増えることを期待したい。