ブルドーザーを撤去した1991年の春

 大橋社長は、企業広告に描かれているIoTのTの文字を指差すと、「社員みんなに、もう1回、挑戦することを思い出してもらおうとしている」と話し始めた。

 1ページ目の画像を見てもらうと分かるかるが、このTは横棒の右端部分を、少し上にずらした形をしている。創立70周年を迎えた1991年に作った「KOMATSU」のロゴのTと同じフォントだ。

1991年に本社ビルのブルドーザーを撤去した

 この年の春、コマツは東京・赤坂の本社屋上に設置していたブルドーザー(上の写真)を撤去した。会社の象徴だったブルドーザーを下ろすことで、(当時としては新しかった)油圧ショベルの開発やグローバル化など、新しいことへの挑戦を促そうとした。ブルドーザーの撤去と同様に、右端を上方にずらしたTのフォントにも「挑戦」や「飛躍」という意味が込められているという。

 では、なぜ今、改めて挑戦する必要があるのだろう。それを考えるために、9年前の雑誌を引っ張り出した。