だが同社はその点、「心配は無用」という。同社に登録する僧侶は既に450人とかなりの数だ。だが登録対象の宗派を代表的な7宗(天台・真言・浄土・浄土真・曹洞・臨済・日蓮)に限定し、「審査」をしやすくしているという。また、自坊の所在なども調べて、複合的に判断する。

 「登録を希望するお坊さんには宗門が与えた資格免状を提示してもらう。数多くのお坊さんと接しているので7宗の免状の書式スタイルは分かっている。偽物を提示されてもすぐに分かる。また当社とのコミュニケーションを通じて、僧侶の資質がある程度判断できる」と話す。

 担当者は続ける。「大手教団に所属する和尚さんでも、エラそうな人はいる。法事をダブルブッキングしたり、急病で倒れて『行けない』なんてトラブルはあった。しかし、逆に別のお坊さんをすぐに手配できるのも多数の僧侶を抱えている当社の強み」としている。

みんれびのコールセンター

僧侶がみんれびに登録する理由

 依頼主の多くは東京・大阪といった大都市圏。寺との付き合い方を知らない人は多い。しかし、同社によれば「困っているのは依頼主だけではない。お坊さんも困っている」という。どういうことか。

 実は今、寺族(寺院を運営する者)の「核家族化」が進んでいる。特に地方の寺院では、大都市圏に「出稼ぎ」に出る僧侶が多く見られる。

 みんれびでは現在、登録待ちの僧侶も100人ほどおり、増える一方だと言う。同社はこの傾向について、「田舎から都会に出てきた僧侶が、布教する機会を増やしたいと考えている。これまでは、布教の場がなかった」と分析している。表向きはその通りだろう。

 だが仏教界の実態は、もっと深刻だ。地方都市における寺院収入は年々下がり続けている。檀家の減少、墓の都市への改葬、地域経済の衰退などによって貧困にあえぐ寺院が増えている。例えば浄土真宗本願寺派が2009年に実施した調査では、村落にある寺院の60%以上が年収300万円以下だ。他宗でも似たり寄ったりの状況だ。