韓国芸能界に日本人も

 冒頭のツウィが所属するJYPは、韓国の3大芸能事務所(他は、SMエンターテインメント、YGエンターテインメント)の1つで、これまでも数々の人気アイドルグループを世に送り出してきた。TWICEはJYPにとって5年ぶりの女性アイドルグループ。メンバーには日本人も3人いる。当初から、中国や日本を含むアジアでの活動を視野に入れ結成されたチームだ。

 この数年、こうした外国人メンバーを入れる傾向が顕著になっている。

2012年以降にデビューした外国人メンバーがいる主な韓国アイドルグループ
2012年以降にデビューした外国人メンバーがいる主な韓国アイドルグループ
メンバーの出身地はこれまで中国が多かったが、最近では日本やタイ、米国出身のメンバーも多い。彼らはデビュー前の練習生期間に、歌やダンスに加え、韓国語も学ぶ。

外国人メンバーがいることの利点

 自分の国(地域)出身のメンバーがいれば、それはそのグループを知る1つのキッカケにつながる。記者がTWICEをデビュー前から知っていたのも、K-POPでは珍しく日本人の女の子がいる、と現地のニュースで話題になっていたからだ。

 外国人メンバーは、そのグループにアドバンテージをもたらす存在だ。海外に進出する際は、デビュー前にも一定の規模のファンが形成されていることが多い。言わずもがな、語学面でも大きな助けになる。

 また、男性チームの場合、韓国人メンバーが兵役に行っている間でもグループが活動し続けるための助けにもなる。韓国人男性は基本的に29歳(数えで30歳)までに入隊し、約2年間の兵役につかなければならない。日本でも人気の東方神起は現在2人とも兵役中のため、グループとしての活動はほぼ休止状態。事務所としては大きな痛手だ。

 韓流のブランド力がアジアで強まれば強まるほど、外国人メンバーのいるグループは今後多くなるだろう。だからこそ韓国の芸能事務所は、アジアの各都市に支社を構え、あちこちで将来有望な人材の発掘を進めている。

 しかし、一方で考えなくてはならないのが、今回のような政治や文化、歴史が絡んだ国と国(地域)の問題だ。

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