彼女たちを助けているのは、ダスキンやベアーズといった従来型の家事代行サービスや、地域のシルバー人材派遣、新興の簡易な家事代行サービスなど様々。一方、ここ数年でこうした家事代行サービスが比較的認知度を上げているのは、2013年以降に登場してきたベンチャー企業による新しい家事代行サービスによる影響が大きいだろう。

価格破壊が起きた家事代行サービス

 「AnyTimes(エニタイムズ)」「Casy(カジー)」「タスカジ」といったサービスがそれで、インターネットを通じて簡単に安く家事を依頼することができる。特徴は、スマートフォンなどから迅速に注文が可能なこと、低価格を実現したことだろう。低価格を可能にしたのは、インターネットを通じたピアツーピアによるマッチング技術によるところが大きい。ベアーズでは通常1時間当たり3500円程度だったところ、利用者とハウスキーパーを直接やりとりさせる仕組みによって1時間1500円~2000円といった低価格を実現し、価格破壊が起きている。

 従来型のサービスは、ハウスキーパーを自社で教育し、場合によっては利用前に担当者が自宅を訪問し、利用者とハウスキーパーのマッチングをする。例えば、予定していた人員にキャンセルが出たとしても、すぐに新しい人を探し、あてがうといった体制を整える。サービスとしてのクオリティは高いと言える一方、当然人件費がかさむ。一方、インターネットでのマッチングの場合、そこまでの質は求めないものの、なるべく安く、素早くマッチングしてほしいという利用者の支持を集めている。

 こうした技術革新を背景にした新規性のみならず、新興サービスは家事代行というマーケットを広げるために各社各様の取り組みを行っている。つぶさに見てみると、冒頭のアンケートにもあった家事代行を使わない大きな理由ともなっている「家事代行を使う抵抗感」をなくす取り組みが多い。

 例えばタスカジはハウスキーパーの8割以上が外国人。日本人と結婚して日本に永住権を持っている女性などを中心に、200人以上の登録がある。外国人のハウスキーパーを採用する理由として「子どもや自分への英語学習とも兼ねてもらうことによって、家事をお願いする罪悪感を減らしてもらっている」(タスカジを提供するブランニュースタイルの和田幸子代表取締役)。

 「他人に家に入れることの抵抗感」についても、対応策を検討している。例えば、宅配業者などと連携し、依頼者が在宅していない間に宅配便を受け取ってもらったり、マンションであれば定期的に在宅をお願いされる点検作業の立ち会いをしてもらったりと、「自分の代わりに在宅してもらう人」としての役割を担ってもらうことも検討中だ。

 他人を家に入れることの抵抗感の一つに、セキュリティなどの不安を含むこともあるが、各社対物、対人への保険を掛けるなど工夫をこらしている。

 こうした各社の取り組みもあり、現在Casyやタスカジはすでに1万人の会員を獲得しており、Casyは利用者数が前年同月比10倍で伸びているという。

掃除や食事といった「家事」の外注は進む