「保育園落ちた日本死ね」

 2016年のユーキャン新語・流行語トップ10にも選ばれた待機児童問題。厚生労働省によると、待機児童者は2015年10月時点で4万5315人と増加傾向にある。保育士の有効求人倍率は1.5倍以上と高い状況が続いている。

 個人的な話で恐縮だが、私の息子は昨年認可保育園に入園できず、認証保育園に通っている。いまの保育園には3歳まで通えるが、小学校入学までの数年間は決まっていない。

 認可保育園は認証保育園に比べて園庭があったり、兄弟で通うと保育料が安くなったりするなどの特典が多い。私の息子は待機児童者数に含まれていないが、親の気持ちからすれば認可保育園へ入園させたい。“隠れ待機”も含めると、実態としての待機児童者数は統計値よりもっと多いと思う。

 先日、来年度の入園希望を役所に提出したものの、叶いそうにない。入園可能者よりも多いため選考がある。1歳児に試験を課すわけにもいかない。私が住む地域では、親の保育困難状況を点数化して決める。夫婦共働きなのか、親が遠方に住んでいるのかといった保育が困難な状況を数値化する。

 私の持ち点は「夫婦共働き、親が遠方に住んでいる」状態。今年は認証保育所に通っていたので加点がある。それでも、申し込み前から入園できる可能性がない保育園がたくさんあった。過去の実績から入園できた児童の持ち点を元にボーダーラインが設定されているためだ。その中には近所にある認可保育園も含まれており、すでに来年度もあきらめている。

ベトナムで保育士を養成

 待機児童をなくすためには保育士の確保が先決となる。しかし、冒頭で触れたように求人倍率は高く、人手の確保は困難だ。そこで、何かいい方法はないかと考えた。まず思い浮かんだのが外国人の活用だ。保育士と同様に人手不足が問題となっている看護師や介護士も活用の動きが出ている。

 都内を中心に約100の保育園を運営するグローバルキッズ(東京都千代田区)は、企業進出を支援するアセゴニア(東京都渋谷区)とともに、ベトナムへ進出する。2017年中をメドにハノイ近郊に保育園を開設。ほかにも開園を目指している。日本から保育士を派遣し指導にあたる。

 この保育園は日本人駐在員の子供ではなく、現地の子供を受け入れる。ベトナムの国民平均年齢は約28歳と若く、共働き家庭が増えている。だがベトナムには日本のような保育園がない。日本で培った教育体系や保育に関する質の高いサービスを輸出する。

グローバルグループはベトナム・ハノイ大学と提携。まず日本式の保育園を開設。保育士不足の解消を目指す。