山根:出動したものの頻繁に余震が見舞っていたでしょう?

小清水:余震は凄かったですね。

山根:みなさんの出動目的は人命救助?

小清水:そうです。人命救助が最優先です。救急車も行っていますので、負傷者の病院搬送活動もしました。

山根:倒壊した建物の下敷きになっている方やケガをして救助を待っている方を、自分たちで探した?

小清水:たくさんの119番通報が入っていましたから、その情報をまず優先して人命救助に向かいました。

山根:緊急消防援助隊は混成部隊ですよね、熊本市の消防本部に入った119番通報は、どのように各部隊に伝えられたんですか?

小清水:被災現場に、緊急消防援助隊などの全体を統括する「現場システム」が速やかに開設され、熊本県庁に警察、自衛隊、医療関係者などが結集していて、活動の配分を決めるんです。熊本市消防局に入った119番情報も、そこで活動の配分を行います。消防に関しては「指揮支援部隊」が、我々のような現地の現場指揮本部に指示して救命のための隊を出動させる仕組みです。

山根:消防学校にその現場指揮本部を設営?

小清水:そうです。現場指揮本部のもとに、百数隊におよぶ各県の緊急消防援助隊に、どこへ出動するかを選別し指令を出すわけです。

山根:問題なく緊急救助の現場にたどり着けましたか?

小清水:現場には行けましたが、道路が寸断されているところもあったため、迂回しなければならないところもありました。

山根:山沿いを緊急走行中に大きな余震で土砂崩れが起こり、消防隊が被害に遭うおそれもあるでしょう?

小清水:それはないとはいえないですが、その覚悟はしていますから。

【2016年04月15日(金)の活動記録・その1】
00:27 北九州市消防局緊急消防援助隊(5隊23人)が北九州市訓練研修センターを出発
     ○北九州指揮隊:八幡西指揮隊(指揮車・4人)
     ○救助小隊:小倉北救助隊(救助工作車・5人)
     ○消火小隊:八幡東二小隊(タンク車・5人)
     ○後方支援小隊:小倉南一小隊(災害対応多目的車・6人)
     ○救急小隊:小倉北第一救急隊(救急車・3人)
01:50 北九州指揮支援隊、熊本IC到着
02:00 北九州指揮支援隊、熊本市消防局到着
03:30 福岡県隊北九州ブロック中隊(北九州市消防局緊急消防援助隊を含む)集結完了
04:15 北九州指揮支援隊からの指示⇒現在、活動を実施している隊を除き待機
04:43 福岡県隊北九州ブロック中隊、熊本県消防学校に到着、夜明けまで待機

一軒一軒「声を出してください!」

山根:小清水隊の最初の活動は?

小清水:4月15日の夜明けと同時に、倒壊した建物の中に人が閉じ込めてられていないかを確認するローラー作戦を開始しました。片っ端から一軒一軒当たって確認をして回りました。

山根:一軒一軒声をかける?

小清水:「誰かいますかー?」「声を出してください!」などと。

倒壊した家屋内に被災者がいないかを一軒一軒確かめた(写真提供・北九州市消防局)
倒壊した家屋内に被災者がいないかを一軒一軒確かめた(写真提供・北九州市消防局)

【2016年04月15日(金)の活動記録・その2】
05:13 出動隊から情報、熊本県益城町の東熊本病院の東側街区で建物5・6棟の傾きあり
    ・北九州救助小隊・消火小隊・救急小隊、本市以外の救助小隊、
     救急小隊の計5隊が救助活動のため出動
05:39 熊本県益城町の東熊本病院の街区東側で要救助者の検索を開始
06:18 他消防本部救急隊が上記現場から60代女性を熊本市民病院へ搬送
09:00 北九州市消防局から後方支援隊を熊本に向け追加派遣予定
    ・エアテントと食糧を積載して被災地へ向かう。
09:24 北九州市訓練研修センターから後方支援隊(輸送車・4人)が出発
14:30 福岡県隊(久留米指揮、佐賀、長崎と合同)で、検索活動に向けて出動
    ・北九州ブロック:北九州救助小隊・消火小隊、北九州市以外の消火小隊等の6隊
15:11 北九州ブロックの後方支援隊9隊(北九州市小隊1隊含む)が
     本隊(熊本県消防学校)に合流
16:12 北九州市からの第2次派遣による現地交替(17日(日)12:00)を予定
    ・第2次派遣隊員は北九州市訓練研修センター集合、マイクロバス等で現地へ
18:06 福岡県隊のうち、北九州救助小隊・消火小隊活動終了
18:35 第2次派遣について、北九州ブロック各消防本部あて連絡
19:42 第2次派遣を決定し、本市各消防署長あて通知

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