私の提案は、「最大震度を10にする」だ。

 しかし、震度計の目盛に忠実に、均等に10の震度階級を設定すると、従来の階級とずれてしまう。

 しかも「震度0」があると10階級ではなく11階級になってしまう。「11進法」などというものは、いっそうわかりにくいので避けたい。

「10階級化」と「併記」を

 そこで、提案。「震度0」を廃止する。

 「震度0」は1898年以来採用されてきたが、10進法にするために「体感できない地震」を「震度1」と定義すればよいのだ。

 これで、震度階級は、「震度1~震度10」とスッキリ10進法にできる。

 この「震度階級を10に」という提案に対して、「震度階級は従来のままでよい」と記した学生がいた。その理由として、「従来の震度表記との混乱が生じるため変えるべきではない」と。

 確かに、震度階級を10にした場合の最大の課題がそこにある。

 そこで、過去の震度との比較できるよう、当分の間は、過去の震度をカッコで併記すればよいと思う。

 たとえば、「震度3(旧震度2)」、「震度9(旧震度6強)」というように。

 熊本地震の震度は、「震度10(旧震度7)」となる。

 こうすることで、「震度7以上」だの「震度8」だのと言い出す報道人はいなくなるだろう。

 「10進法」は誰の頭の中にもモノサシがあるので、間違っても「震度12」と言い出す者も出ないだろう。一般市民も、「震度9(旧震度6強)」「震度10(旧震度7)」という報道に接すれば、地震の規模の大きさを直感、地震後の避難や危機対応でも好ましい結果をもたらすはずだ。

 なお、現在の震度階級では、震度計による震度と震度階級の目盛りが「1.0刻み」なのに、「5弱」「5強」「6弱」「6強」のみは「0.5刻み」という変なことになっている。これは、地震の規模が大きくなるほど被害などの大きさを子細に伝えるためのようだ。

 そこで「10進法」の震度階級でも、「5弱」「5強」「6弱」「6強」は「0.5刻み」を維持する。これで、旧地震階級との整合性もぴったりだ。

 地震の震度階級は1898年以来、何度も改訂されてきた。その改訂は巨大地震をきっかけにして行われてきたのだから、熊本地震という巨大地震を契機に、「震度階級を10に」という議論を始めてはどうだろう。