気象庁は、「震度5弱」「震度6強」などの震度発表をするが、その「弱」や「強」の意味もほとんど理解されていない印象だ。

「震度5」も「震度6」も、ない

 たとえば「震度6強」とは「震度6より強いが震度7以下だ」と思ってしまうが、それは間違いだ。

 なぜなら、震度階級に「震度6」はない。

 同様に「震度5」もない。

 「震度4」の上は、「5弱」「5強」「6弱」「6強」、そして「7」なのである。

 発表される震度は、各地に設置された震度計の記録データによる。

 気象庁によれば、発表震度情報のために活用している震度は、気象庁、地方公共団体、および(独)防災科学技術研究所が全国各地の約4200地点の地表や低層建物の一階に設置した震度計で得たデータを用いている(2009年10月現在、気象庁資料)。

 それにしてもすごい数だ。日本の地震への対応が世界トップ水準であることを実感する。

 その震度計が観測した揺れの程度(震度)の0.5刻みのモノサシを使い、「震度0~7」という震度階級として発表しているのである。

 こうして決定される震度のモノサシは最大が「7」にもかかわらず、「7目盛」ではなく「10目盛」なのだ。「10目盛」は、常識であれば「1、2、3……9、10」と続くと思うが、人が揺れを感じない「0」が先頭にあるというややこしいことをやっている。頭に「0」があり最大が「7」なら8段階と思うが、これがまた違うのだ。

 その不思議は、「震度5」と「震度6」が2つずつあることによる。「震度5」と「震度6」はなく、「震度5弱」「震度5強」「震度6弱」「震度6強」の4階級が設定されているのである。

 このややこしいことが、間違いの元なのだ。

 地震速報で「震度7」と聞いて、「最大震度10より3段階も小さい規模の地震」だと誤解すれば、生命の危機回避や避難行動にも影響をもたらすおそれがある。実際は、これ以上はない最大規模の地震なのに。