低成長で“革命圧力”が増大

 「最後に経済成長の問題。

 この数年、経済成長は失速しており、高度経済成長から中低度成長に転換している。税金圧力、政府の干渉、国有企業の拡張、不動産高と金融イノベーションが引き起こす経済の空洞化は実業を弱らせ、実体経済に打撃を与え、民営企業の大量倒産を招いている。中国政府は創新(イノベーション)と創業の二つの創を喧伝し、企業税を減免したり、サプライサイドの改革を行うとしたりしているが、今のところ、効果は見えず、その根本原因は真の改革が行われていない、という点だ。

 共産党統治の正当性、合法性はこれまで経済成長によって裏付けられてきた。経済成長が下降し、長期のL字型成長が続けば、大衆は経済成長から発展の利益を受けることができず、政府の財力も制限を受け、大衆に福利をもたらすこともできず、不平等現象は激化する。

 政府に対する不満は増大していく。とすると、十九大後、経済成長が重要な位置を占める。中国共産党が政治改革によって大衆の民主化訴求を恐れるならば、政治改革の代わりに経済改革に力を尽くさねばならない。だが、確かに経済改革にはまだ一定の余地があるが、大衆の政治参与や司法の独立がなければ、党と政府の権力は本当の意味で約束されるものではないし、利益集団が奪った改革や発展の利益のフレームを本当の意味で打破もできないし、経済改革によって現状を突破できるものでもない。

 つまり、経済低成長がもたらす大衆の不満と、全面改革がもたらす民主化訴求とのバランスと選択こそが、十九大の一つの挑戦なのだ」…

 この論文のニュアンスから言えば、習近平政権がこの十九大で人事面を自分の思惑通りに運ぶことはできないし、習近平のイデオロギーば、中国社会の支持を得らえず社会の分裂は深まり、改革も進まず、経済も見込みなし、その結果、中国の“革命”圧力は増大、と言いたいようだ。そして、私もおおむねこの見立てについて同意見だ。