中国メディアの報道ぶりをみれば、その先陣を切ったのが、安倍政権による「マイナス金利」ということになる。財経誌は「日本のマイナス金利ブラックスワンが中国を狙い撃ち 北京はきらめく剣でもって貨幣戦を迎え撃つ」という見出しの記事で、次のように報じている。

日銀「マイナス金利」政策が先陣?

 「日銀のマイナス金利政策はFBRの利上げを受けた国内経済刺激策である。…欧州中央銀行もおそらく、刺激策を強化してくるだろう。米国の金利政策と日本、欧州の本道に外れた行動は、報酬率が比較的高い米国資産に投資家を殺到させ、ドルのさらなる利上げ圧となっている。

 このため、米国のインフレを抑えようとする圧力がさらに進み2012年以来、米インフレ率はFRBの目標の2%に到達していない。

 我が国は実業資本の豊富な国家である。世紀の金融大決戦はすでに幕が切って落とされた。金融投機資金はすでに飢餓に耐えがたく、必ずや最後の賭けに出て、我が国に対して最大の努力をもって攻撃を発動するだろう。そして我が国を貨幣投機の天国、実業資本の地獄にするつもりなのだ」

 「(マイナス金利によって)日本経済が良くなれば、グローバル経済にとっても、中国経済にとっても当然、促進作用がある。しかし、中国商品が日本商品と競争するとき、その競争力は下降する。円のマイナス金利は短期的には我が国の株式市場を刺激するかもしれないが、長期的には我が国の経済にとって不利な一面があり、日本の経済の衰退のツケを我が国の庶民に支払わせることと同じである。

 我が国としては、日本の貨幣政策の過剰な緩和がもたらす影響を無視できない。これは“近隣窮乏化政策”であり、日銀のこの“大放水”政策の最大の影響を受けるのは隣国である。…

 華林証券策略アナリストの胡宇は、円のマイナス金利時代は、貨幣戦争の開始を意味する、という。…グローバル経済とっては、通貨切り下げ競争という負のスパイラルが激化し、株式市場にとって表面上よいニュースであっても、実際上の意味は経済の展望に対する不安を一層深めるものであり、短期的に反発があっても今後さらに下がっていくだろう、と分析する。

 我が国はどうすればよいのか。もし金融緩和政策と人民元切り下げによって、グローバル実業資本争奪戦に参戦していけば、米国資本の乗っ取り計画は無に帰し、金融投機資本は十分な栄養を見いだせず、再度金融危機が起きるだろう。現在のグローバル金融の反応はこのような心配を反映している。

 我が国はあえて“きらめく剣”をもって、“手段を選ばずに潰しにくる攻撃者”を迎え打つと同時に、伝統産業の併合を加速して生産過剰が金融リスクをもたらす原因を解消せねばならないのである。将来、我が国の為替政策は国内経済の需要に応じてスタートするべきで、人民元が順調にSDR貨幣バスケットに加入することはもとより重要だが、もし、本当に最後の手段が必要になれば、放棄すべきは放棄し、先延ばしすべきことは先延ばしすべきだろう」。