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室屋 航空を職業とする人の数があまりに違います。米国では航空を職業として、それで生活を営んでいる人がいっぱいいます。だから国もしっかりした使いやすい仕組みを作るんです。しっかりしていないと現場の人たちから突き上げを食らいますからね。

もちろん、使いやすい制度を作ると航空産業も伸びて、結果的に国の経済が潤うことになる、と。

室屋:現在の日本はそうじゃないです。パイロットに限らず、整備や運航、開発に至るまで、全然関連人口が小さいんです。この状態でひとりふたりが騒いでも、なかなか国の側が良い制度を作ろうとするだけの十分な理由になりません。

まず関連人口を増やすところから始めないといけないことになりますね。

室屋:そうです。

今年の5月、レッドブル・エアレース千葉で飛ぶ室屋機。

「目つきの違う子」はいますか?

では、このふくしまスカイパークという場所を使って、どうやって航空関連の人口を増やしていこうとしているのでしょうか。

室屋: まずは航空に興味を持ってもらうことが重要と考えています。特に未来を担う子供達に、広く知ってもらいたいんです。そこで、この4年間ほど、福島県と共同で小学生のための航空教室を行ってきました。

関連人口を増やすとなると、まずは子供に知ってもらわないといけないということですね。子供は未来の大人だから。とはいえ、自動車は周囲に免許をもって運転している大人がたくさんいるから、自然に子供は「自分も運転したい」と思うけれど、飛行機はなかなか子供が「そうか、飛行機って自分で操縦できるんだ」と思うところまで至らないですよね。

室屋:その点、ふくしまスカイパークは、見学者と機体との距離が近いですからね。子供が航空機に触れるという点では、有利な場所です。

 さらには、私も副理事として参加し、お手伝いしているのですが、今、ふくしまスカイパークはNPO法人のふくしま飛行協会が、指定管理者として運営しています。ここには飛行教官も在籍していますし、訓練用の機体もありますので、16歳以上の方なら自家用操縦士の免許取得のための訓練が受けられます。2019年度からは、本格的に訓練生の受け入れを行う体制がとれる予定です。なるべく訓練費用を抑えて、低コストに自家用機の免許を取得できる場所にしたいと考えています。

つかぬことをお伺いしますが、そういう子の中に“目つきの違う子”っていませんか。らんらんと光る眼で柵に張り付いていつまでも離れないような子。