あけまして、おめでとうございます。2018年は「平成30年」という節目の年でもありますね。

 その平成が来年、つまり2019年に終わることになりました。政府は2017年12月13日、天皇陛下の退位日を2019年4月30日と定める政令を公布。これにより、同年5月1日に改元――すなわち元号の変更――も行われることになったのです。その新元号は、2018年中には発表される見込みになっています。

 元号の選定において留意すべき事項は、1979年(昭和54)に大平内閣に報告された「元号選定手続きについて」に記されています(なお元号法の成立・公布も同年)。これによると「国民の理想として相応しい意味を持つ」「漢字2字である」「書きやすい」「読みやすい」「これまでの元号や諡(おくりな=この場合は天皇の死後の呼称)とかぶらない」「俗用されていない」といった基準があります。

 ただ漏れ伝わる話を総合すると、以上のほかにも留意すべき事柄が存在するようです。例えば「中国の古い文献に典拠を求めること」「ローマ字表記の始まりがM(明治)・T(大正)・S(昭和)・H(平成)以外であること」といった条件も考慮される見込みです。

 すでに世間からは、改元にまつわる様々な声が聞こえてきます。「新しい元号はどんな元号になるのだろう」のようにワクワクする声があるいっぽうで、「システム開発やカレンダーの業界の人は大変そう」といった心配の声も聞こえてきます。ともあれ、そういった様々な声が聞こえてくるほど、改元は日本社会にとって一大事であるということでしょう。

 その一大事は「言葉の世界」にとっても同じです。例えば過去の改元事例を振り返ってみると、「新元号を絡めた会社名が増えた」「旧元号が古い世代を象徴する言葉に変化した」といった出来事が起こったのです。

 そこで今回の『社会を映し出すコトバたち』は「改元で『言葉の世界』に起こる出来事」をテーマにお送りします。過去の改元で、言葉の世界にどのようなことが起こったのかを紹介しながら、来る改元で起こりそうな出来事を予想してみます。

新元号に起こること(1)流行語大賞はどうなる?

 まずは「新元号に起こること」をテーマに、いくつかの話題を紹介することにしましょう。

 最初の話題は「新語・流行語大賞」です。おそらく2019年の新語・流行語大賞では、新しい元号が何らかの賞(トップテンもしくは選考委員特別賞)を受賞するのではないでしょうか。

 筆者がこう予想するのは「過去の実績」があるからです。