ちなみに2025年における高齢者人口の割合は、厚生労働省の予想によると65歳以上が30.3%、75歳以上が18.1%となっています。

 以上のような高齢者人口の増加は、以下に示す様々な問題を引き起こすことになります。

 例えば認知症を患う高齢者の絶対数が増えます。厚生労働省は「認知症高齢者の日常生活自立度がII以上」(注:度合いが大きいほど生活が困難化する)の人数は470万人(65歳以上の人口に占める割合は12.8%)になると見込んでいます。もちろんこれは、介護・医療費の増大を招くことになります。

 また高齢者世帯が増加します。具体的には、世帯主が65歳以上の単身世帯が2025年には76万世帯に、同じく夫婦のみの世帯が63万世帯になります。この両者を合わせると、全世帯の28.0%を占めることになるのです。これは孤独死、孤立死、老々介護などの問題を引き起こす原因になります。

 以上の問題は社会保障、介護・医療、都市計画など広範なトピックに関わる社会問題といえます。今後も2025年問題という言葉を目にする機会が増えると思われます。ぜひとも頭の中にとどめておいてください。

 では2020年代におけるそのほかの問題を紹介しましょう。まず注目したいのは「コンピューターの2025年問題」。別名を「昭和100年問題」といいます。2025年は昭和100年にあたるため、内部的に年を昭和(2桁のデータ)で管理していたシステムが、誤動作を起こす可能性が指摘されています。いわば「2000年問題の『昭和版』」です。

 また「住宅市場の2022年問題」を指摘する向きもあります。これは都市部にある生産緑地(住宅地内の農地)について、2020年以降、固定資産税の減税などが終了する事態を指します。これにより大量の農地が住宅地として売りに出され、住宅市場が供給過多に陥る(つまり空き家が増える)可能性が指摘されているのです。

2033年問題 ~旧暦の「月決定ルール」が破綻~

 ここからは2030年代です。2033年には、ふたたび旧暦に関する大きな問題が発生します。前編で紹介した2017年問題では「六曜が決まらない」という問題が発生しました(参考「2017年3月25日は大安? それとも仏滅?」)。2033年には「そもそも旧暦の月をどう決めればよいのか分からない」問題が発生します。

 この問題は新暦(現在の暦であるグレゴリオ歴)の2033年9月から2034年4月にかけて起こる現象です。かなり複雑な話なので、ここでは「概要」の説明にとどめます。

 まず旧暦(天保暦)の月は、月の満ち欠けを観測して決めます。具体的には朔(月がもっとも見えなくなる)の日から、次の朔の前日までが、旧暦における「月の期間」となります。

 このルールにもとづいて2033年後半から34年前半にかけての状況を整理すると、下表(1)のようになります。ここまでは何も混乱はありません。なお表中では、旧暦の月名を便宜的に「ア月」~「キ月」で表しています。