これまで通り弾劾を求める

 共に民主党、国民の党、正義党の野党3党は、「今後の対策は議論中」としながらも、朴大統領の弾劾訴追案は、予定通りに進めると発表した。

 共に民主党は29日、朴大統領の談話を受けて緊急議員総会を開いた。同党のチュ・ミエ代表は、「国政の責任者である大統領が、事態を収拾しようとせず、『自分とは関係がない』『側近の管理を疎かにしたせいだ』と責任を逃れようとしている。国民は朴大統領の3回目の談話を聞いて、これ以上1秒も許せないと考えているだろう。朴大統領は民心を知らず国民を無視した。弾劾を目前にして国会を撹乱し、弾劾から逃れようともがいているに過ぎない」と強く批判した。

 韓国の検察は一連の大統領スキャンダルの共犯として朴大統領を捜査している。弾劾が決まれば、その瞬間から憲法裁判所が最終判決を下すまで、朴大統領の全ての職務は停止される。国務総理が大統領の代理を務める。

 一方で与党のセヌリ党は朴大統領を擁護した。チョン・ジンソク院内代表は、「朴大統領の談話内容は国民に降伏を宣言したもの。自身の去就を国会に白紙委任、下野を決心したという意味である。大統領が辞任を表明したのも同然なので野党は弾劾を原点から議論し直すべき」だと主張した。セヌリ党は、朴大統領が退陣についてすべてを国会に任せると言った以上、弾劾は必要ないのではないかという立場である。

日中韓首脳会談の行方は不透明

 12月19~20日、東京で日中韓首脳会談が開催される予定になっている。韓国の外交部(韓国の「部」は日本の「省」に当たる)は11月24日の記者会見で「首脳会談には朴槿恵大統領が出席する」という立場を示していたが、29日の談話により、先行きは不透明になった。朴大統領が12月の日中韓首脳会談に出席するとなれば、就任後初の日本訪問となる。

 弾劾訴追案が可決されないとしても、朴大統領の退陣を求める声はあまりに大きい。朴大統領が韓国の代表として日中韓首脳会議に出席するのは難しいかもしれない。

 加えて、朴大統領亡命説まで飛び出している状態だ。「国民の党」前代表のチョン・ジョンベ議員は11月24日、一般市民向けに行われた弾劾に関する懇談会で「朴大統領は首脳会談に出席してはならない。(朴大統領は)海外に出国して戻ってこない可能性がある。大統領職を辞任した瞬間に身柄を拘束されるからだ」と発言した。韓国メディアは朴大統領亡命説を大きく取り上げた。