現役補佐官が見た実態

 CBSラジオの7月1日付の番組に、声を変造した現役補佐官が匿名で登場した。この補佐官は、国会で起きている親戚補佐官採用問題について、以下のように主張した。

 「実力のない人に権限を与えることが問題だ。何も知らない補佐官が首を突っ込むと余計な仕事が増えるからだ。給料だけもらって出勤しない親戚補佐官の方がありがたい」

 「複数の親戚を交互に採用する議員もいる。A議員の親戚をB議員が採用し、B議員の親戚をA議員が採用するケースもある。こうすれば見つからない。親戚の代わりに後援会長の子供を補佐官にする議員も多い」

 「『親戚を補佐官や秘書に採用してはならない』というルールを作るのではなく、採用試験や採用条件を厳しくすべきである。例えば、政策立案や法律に関する仕事の経験が5 年以上必要とか」

 「補佐官の実力を評価して採用するようになれば、議員と補佐官の関係も変わる。議員が補佐官や秘書を突然解雇することも、補佐官の給料を自分のものだと考えることもなくなる」

不逮捕特権を放棄へ

 韓国では補佐官と秘書を議員の指名で採用することが議員の特権に当たるとして、セヌリ党と共に民主党が協議し剥奪することにした。

 もう一つ、韓国国会議員の代表的な特権に「不逮捕特権」がある。これは日本と同じ制度で、現行犯でない限り、国会議員は国会会期中に逮捕・拘束されない。

 7月1日付のMBCニュースによると、国会議長とセヌリ党、共に民主党に党代表が会合し、不逮捕特権を放棄、議員の特権乱用を防ぐことに合意した。MBCによると、今まで国会に提出された議員の逮捕同意案は57件、このうち可決したのは13件に過ぎず、身内をかばう「防弾国会」と批判され続けてきた。

 憲法で定められた不逮捕特権なので、そう簡単になくすことはできないとみられるが、議員らが権威意識を自ら捨てようとしていることは評価すべきである。韓国では、今度こそ議員が変わり、国会が変わり、韓国全体が公正な社会に変わると期待する声が広がっている。