老老相続は経済にも悪影響

 複数の韓国メディアによると、最近は「老老相続」も問題だという。財産を相続する頃には、子も老人になっているという意味だ。自分を介護してくれたら財産を相続させるとして、財産を死ぬまで手元に置いておく親が増えている。

 韓国メディアは「老老相続が増えると、財産を抱える超高齢者がお金を使わないままなのでお金が社会に回らない。韓国経済にもよくない」として、親不孝訴訟と老老相続問題をうまく解決できれば、高齢化問題と経済問題の両方を解決できると騒いでいる。

 70代の子が90代の親を介護する「老老介護」もテレビや新聞でよく取り上げられる。老人が老人を介護するのは体力的にもきつく、医療費などでお金もかかる。親の老後を支えて親孝行したいという気持ちだけでカバーできる問題ではなくなった。

「親不孝防止法」が抱える課題

 それでも韓国の国会では「親不孝防止法」なるものを検討している。全ての贈与を条件付贈与にするものだ。条件なしで親が子に財産を贈与した場合でも、子が親の面倒を見ない場合は贈与を取り消せるようにする。

 具体的には民法を改訂して実現する。民法556条は、子が親の扶養義務を果たさなかった場合は贈与を取り消すことができると定めている。一方、民法558条は既に贈与が完了した場合は取り消せないと定めており矛盾する点がある。

 「親不孝防止法」にはいくつか問題がある。贈与された財産を子がすぐ売り払ってしまった場合はどうなるのか。親不孝だとして贈与を取り消した場合に、支払った贈与税は戻ってくるのか。親孝行をしているかどうかは何を基準に判断するのか。親不孝の範囲はどこまでなのか。親不孝をどうやって立証するのか。親が気に入らなければ親不孝なのか。親も子も幸せに介護・扶養をするのも容易なことではない。

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