「北韓人権法」をめぐり、国会では「北朝鮮に圧力を加えるために必要」という意見と「北朝鮮は外国なので、韓国が人権法を制定して外国に対して強制することができるのか」「北朝鮮が内政干渉であると受け取る可能性がある」「米国と日本が制定した北朝鮮人権法はどのような成果があったのか。北韓人権法を制定しても実効性がない」という意見がぶつかり、なかなか結論が出なかった。

 それが2016年になって韓国の与野党が合意、29日に開く国会本会議で採決することが決まった。ここ数年、色々な支援を実施してきたにもかかわらず韓国と北朝鮮との関係は改善していいない。その間に、国際的には難民――脱北者だけでなく、シリアから欧州に向かう難民も含めて――の人権問題が浮上した。韓国内でも「対北朝鮮戦略を変更する必要がある」という声と、「普遍的な価値である人権問題についてもっと議論すべきである」という声が大きくなり、進歩派も同法の制定に反対ばかりしていられない雰囲気になった。

 また、北朝鮮が水爆実験を実施して以降、韓国内では北朝鮮に対して厳しい姿勢を取るよう望む声がさらに大きくなっている。4月に実施される国会議員の総選挙を控え、与党も野党も、世論を強く意識せざるを得ない。