「怖い女」の覚悟

 先日、漫才日本一を決める「M-1グランプリ 2017」で審査員を務めた上沼恵美子氏の「酷評」が怖かった、という声がネットで上がっていた。

 もし、仮に、上沼氏がそんな騒ぎの直後に謝ったらどうだっただろう。皆、拍子抜けしてその後、彼女の批評から説得力は消える。

 「本気でやっているんですが…」という出場者の反論に対し、「本気でやってるっちゅうねん、こっちも!」と返した彼女の姿勢を、私は支持する。

 怒鳴られて怖いと引かれても、まだなお怒る。審査員として選ばれた者の覚悟を持って、その責任を感じるからこそ、手加減はできないし、譲れないし、声に力も入る。

 「好感度を上げようと思ったら、いい点をあげればいい。でも・・・」

 上沼氏の言葉は、自分の本音をのみ込んで、事なかれ主義でやり過ごす人には、グサリと刺さり、痛い。

 覚悟を持って言うべきことを言う。それが託された者の責任だから。

 「怖い女」として生きるのは大変だ。

 でも、誰もが言葉をのみ込む「静かな世の中」が「いい世の中」とは限らない。

 酷評された若者たちは、きっと本気で頑張るに違いない。

 そして「怖い女」は、その本気を確かめるのを、本気で楽しみにしているに違いない。

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